タルロウXの謎




 最近タルロウXが気になってます。一体奴は何のために作られたのか。
 確かにかわいい。かわいいけど、使用目的が案外わからない。
 だって兵器にしてはあまりにも役に立たなすぎます。キャツベルトの甲板上で追い詰められた時の様子を見るに、たいして戦闘能力がある訳でもなさそうです。のわりに自律思考して喋るなんていう高性能。なのに水に飛び込むとかいうマヌケ思考。
 奴を譜業兵器に分類しようとするのがそもそもの間違いといえましょう。

 では、譜業兵器ばっか作ってる筈のディストが一体なぜタルロウを作ったのか。何故、というか、何のために。
 戦闘目的ではなくてあの大きさですから、まず考えられるのは小間使い。確かにお茶を運んだり軽い荷物を運ぶ役には立ちそうですし、喋ってれば暇潰しになるかもしれません。しかしこの説には欠陥が。
 ディストなら部下はたくさんいる訳だし、特にライナーなんてディストに心酔してるようだから小間使い程度ならわざわざ譜業組まなくてもライナーにさせればいいんじゃん…?

 と、ここで。
 小間使いはライナーを呼びつければOKだといたしましょう。ここからトンデモ妄想入りまーす。

 実はタルロウってライナーのために作られたんじゃないだろうか。神託の盾騎士団内では無論部下のほとんどからも気味悪がられてたと思しきディスト。なのに何故か懐くライナー。本編内で登場した際の衣服から察するに、ライナーはきっとまだ子供の域に含まれるような年齢でしょう。
 そのライナーが待機中に超暇そうにしてるのを見つけたディスト。ディストは当然ジェイド以外はアウトオブ眼中なので初めのうちは全く気にしていなかったんですが、暇を持て余したライナーはディストの譜業設計図を覗き見。邪魔だからやめろといっても面白いといって見入ってしまったりなんかして。

「まったくいいかげんにしてほしいものですね。仕事がちっとも進まないじゃありませんか!あなたはこれでも相手にしていなさい!」

 そんな感じでちゃっちゃと組み上げたのが初代タルロウ。ライナーはことのほかそれを気に入って、遊んでるうちにやはり壊れたり機能に飽きちゃったり。ディスト的にはライナーがタルロウと戯れてる間は邪魔が入らず、しかも呼びさえすればすぐ来られる位置(すなわちその辺)にライナーを待機させておけるものだから一石二鳥。壊れるたびに修復・改良を重ねてあのタルロウXになった…んだったら楽しいなァとか思うのですがどうでしょうか。



 海に落ちた後のヤツの行方が気になって仕方がありません。